- 2025年6月10日
【2024年版】少子化の進行
渋谷神泉こころのクリニックです。
少子化がますます進行しているようで、政府の人口動態統計からは、令和以降の出生数と前年からの減少数は以下のようでした(2024年の出生数は確定数ではなく概数)。
2020年;86万5239人(前年から2万4407人減)
2020年;84万 835人 (前年から2万4404人減)
2021年;81万1622人(前年から2万9213人減)
2022年;77万 759人 (前年から4万 863人減)
2023年;72万7288人(前年から4万3471人減)
2024年;68万6061人(前年から4万1227人減)
2022年以降、毎年4万人ずつ出生数が減っており、このペースからは2025年の出生数は64万人強といったところでしょうか。
2025年2月27日のZEIMOでは、服部貞昭氏監修の「【2024年版】出生数の推移と予測、70万人割れ決定」 という記事が掲載されており、政府(国立社会保障・人口問題研究所)の予測とともに、「独自予測」も紹介されています。下図は、同記事から引用したグラフと表を一枚にまとめてみたものですが、赤の破線と赤文字で示された「独自予測」の方が現実的な気がしますね。

「独自予測」で出生数が30万人割れするとされる2041年頃ですが、一方で65歳以上人口は2043年頃に3,953万人のピークを迎えると予想されています。2040年代の社会保障はかなり厳しくなりそうですね。しかも、本当に出生数の減少速度が鈍化するのかは不明ですから、現実には「独自予測」よりも厳しい可能性もあるわけです。単純にこのペースで、つまり、毎年4万人ずつ出生数が減少していくとすれば、10年後(2034年)に30万人割れになってしまいます。
「ファスト化する日本建築」(森山高至著、扶桑社、2025年4月)によりますと、最近では社会全体の価値観が「ファスト化」しているようです。出産や育児は、利便性、効率性、短期的功利性を至上とする「ファスト化」にはどうしても馴染みません。少子化もむべなるかな、といったところです。
同様の課題に直面する中国や韓国が、どのように対応していくのかも興味深いですね。
それでは、また!