• 2024年7月6日
  • 2024年10月12日

新紙幣と旧紙幣の比較と葛飾北斎

 渋谷神泉こころのクリニックです。

 先日、新紙幣を入手したので、旧紙幣と比較してみました。

 見慣れているせいもあるのか、個人的には旧紙幣のデザインの方が完成度が高いように感じました。おそらく、旧紙幣は、このフォーマットにおける日本人的感性で追及したデザインとしての、一つの完成形なのだと思います。それに対して、新紙幣はユニバーサルデザインという新たな理念や感性の下で、新たなデザインを模索し始めた段階なのかもしれません。一万円札と千円札とで、「1」のフォントを変えているのも、統一感よりも混同を避けることを優先した意図的なものでしょう。

 浮世絵で例えると、安定感のある歌川広重と、常に新たな表現を模索し続ける葛飾北斎の違いでしょうか。各々の代表作である「日本橋 朝之景」と「神奈川沖浪裏」とを比較したとき、旧紙幣と新紙幣とのそれに似た印象を受けるかもしれません。

 以下、各紙幣ごとの比較写真です。

 ところで、当院は通院のささやかな楽しみになればと思い、葛飾北斎の「富嶽三十六景」を月替わりで展示しており、6月の作品は世界で二番目に有名であるとされる「神奈川沖浪裏」でした(一番は「モナ・リザ」のようです。)。新千円札の裏面にも綺麗な青で描かれていますので、この機会に皆様にもお楽しみいただければと思い、7月も本作の展示を継続することにいたしました。

 入口横の掲示板に解説も置いてありますので、御覧いただければ嬉しく思います。

 それでは、また!

渋谷神泉こころのクリニック
精神科・心療内科
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