• 2024年6月6日

少子高齢化の進行と子どもたちの将来について

 渋谷神泉こころのクリニックです。

 2024年6月5日に厚生労働省から発表された人口動態統計によりますと、2023年の出生数は72万7277人、合計特殊出生率は1.20と、いずれも過去最低だったようです。

kekka.pdf (mhlw.go.jp)

 その他にも、死亡者数の増加、婚姻件数の減少、離婚件数の増加などもみられ、全体としては少子高齢化、多死化の傾向が強まり、わが国全体が縮小していく時期にあることは否定できないように思われます。

 2017年4月に発表された国立社会保障・人口問題研究所の「日本の将来推計人口」によりますと、当時は、生産年齢人口(15歳以上65歳未満)と高齢者(65歳以上)との人口比の推移について、下図にイラスト化したように予測されていました。

 当時は、出生数80万人割れが2033年、70万人割れが2046年と予想されていましたが、実際には2022年に80万人を下回り(11年前倒し)、2024年には70万人を下回るであろう勢い(22年前倒し)です。

 経済的にも余裕がない中、今後は、生産年齢人口で高齢者を支えることや、15歳未満の子どもたちを十分に支援することがますます困難になっていくのではないかと思います。

 このような悲観的な将来像しか描けない状況ですと、将来についての重責感や閉塞感などが強まり、子どもたちの生きづらさが遷延することになりかねません。

 家庭や社会に心理的、経済的な余裕がない中、こころの余裕も奪われ、不登校やひきこもりになってしまう子どもも多いと思います。

 当院では、こうした状況に対して微力ではありますが、何かお役に立てればと思っております。

 そのため、スクールカウンセラーの方からの御紹介、子どもたち自らの受診希望などにも積極的に応えていく方針ですので、お困りのことがありましたら、まずはお気軽に御相談ください。

 待合室が空いていれば、診察後に少し自習や読書などで使用していただいてもかまいませんので、子どもたちにも居場所の一つとして選択肢に挙げていただければ嬉しく思います。

 それでは、また!

渋谷神泉こころのクリニック
精神科・心療内科
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