- 2024年8月16日
- 2024年8月17日
性嗜好障害について
渋谷神泉こころのクリニックです。
最近、いわゆる盗撮、痴漢、公然わいせつ、下着窃盗などの発覚後、弁護士などの支援者から精神疾患の可能性を指摘され、当院を受診される方が増えてきています。

こうした行為を主体とする精神疾患は、世界保健機関(WHO)が定めた ICD-10(国際疾病分類第10版)では、性嗜好障害(または習慣および衝動の障害)に分類されており、依存症とは区別されています。
たしかに、性嗜好障害には、臨床的には依存症(行動嗜癖)としての精神病理が認められる場合も少なくありません。しかし、社会的な観点からも、明確な被害者が存在する点において、一般的な依存症とは異なる側面があります。すなわち、性犯罪としての側面を持つ場合があるということです。この点について、加害者である場合には、真摯な反省が求められます。
さて、このような性嗜好障害が疑われる方に受診を勧められる理由の一つとして、治療計画書の作成が挙げられます。というのも、性犯罪行為に至った背景に何らかの精神疾患があり、それに対する受療の意思が認められる場合には、量刑において一定の考慮がなされる可能性があるためです。もちろん、当院としては、あくまで受診者を支援する立場をとっておりますので、妥当と判断される場合には、治療計画書を適宜作成しております。

とはいえ、中には不起訴となった時点で受療を中断し、治療計画(治療契約)を反故にされる方もいらっしゃいます。性嗜好障害は、一般に完治が困難とされており、再発(再犯)の可能性も指摘されています。減刑のみを目的として治療計画書を提出し、その後、自己判断で受療を中断された場合には、再発(再犯)時に反省や受療の意思がないものとみなされてしまう可能性があります。
また、受療状況については、捜査関係事項照会書などにより、警察機関から照会を受けることも珍しくありません。なお、捜査関係事項照会については、みだりに照会に関する事項を漏らさないこととされているため、当院では照会の有無を含め、関連事項を御本人にお伝えしない方針としております。
したがって、治療計画書を作成する以上は、その内容に沿って受療を継続し、今後の回復につなげていただければと思います。
当院での治療は、原則として保険診療で行っており、院内での集団療法は実施しておりません(必要に応じて、自助グループへの参加を勧奨することがあります)。初診時の自己負担費用は、3,000円程度になることが多いと思われます。
保険診療外の業務にかかる費用(税込)は、以下のとおりです。なお、治療受入手数料は、捜査機関からの照会や関係機関との対応が想定される場合に、2回目の受診時に御負担いただきます。
●治療受入手数料(2回目の受診時・捜査機関への対応が想定される場合):11,000円
●捜査機関提出用診断書(盗撮):11,000円
●捜査機関提出用診断書(痴漢・猥褻):44,000円
●治療計画書(盗撮):55,000円
●治療計画書(痴漢・猥褻):220,000円
各種照会や対応の具体例としては、警察からの通院状況・治療内容・診断の有無に関する照会、弁護士からの治療状況確認、診断書や治療計画書の作成可否に関する相談、被害者側弁護士からの問い合わせなどがあります。いずれも保険外業務になりますので、御理解のほど、よろしくお願いいたします。
まずは一度お気軽に御相談ください。
それでは、また!
