• 2024年6月19日

過労について

 渋谷神泉こころのクリニックです。

 2014年6月20日、「過労死」という言葉を初めて法律に使い、国に対策を講じる義務があると明記した「過労死等防止対策推進法」が成立しました。明日で成立後10年になりますので、本日の朝日新聞でも、過労に関する現状などが大きく取り上げられています。

 過労死は、日本経済がバブルの絶頂期にあった1980年代後半から、注目されるようになりました。当時の過労死のイメージは、長時間労働を続ける中高年の男性が、脳・心臓の病気により死亡するというものでした。しかし、こうした脳・心臓の病気による過労死は徐々に減り、最近は身体的な問題よりも精神疾患を併発した若者によるものが目立つようになってきています。

 過労の大きな問題は、必然的に睡眠時間が犠牲になることです。通勤時間を片道30分として計算しても、残業時間が長くなるにつれて、下図のとおり、睡眠にさける時間が削られていきます。

 睡眠は1日7‐8時間程度とることが望ましく、睡眠不足が続くと下図のようにさまざまな弊害がでてきます。

 特に若い方の場合には、動脈硬化などで身体的な問題が顕在化する前に、精神障害として問題化することが多いでしょうから、健康診断で異常を指摘されていなくとも注意が必要です。

 「最近、忙しくて睡眠不足だな~」、「仕事のストレスで毎日憂鬱だな~」などとお悩みの方は、重症化する前に、まずは一度お気軽に御相談ください。

 それでは、また!

渋谷神泉こころのクリニック
精神科・心療内科
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