- 2024年8月31日
当院に展示している浮世絵について
渋谷神泉こころのクリニックです。
当院では、通院に受診以外の体験価値も加えたいと思い、月替わりで浮世絵を展示しております。
この浮世絵のサイズには、「大判」、「中判」などの規格があります。この規格は、現在のA判、B判のように、元となる大きな用紙があり、その用紙の1/2、1/4、1/3といった具合に決められます。浮世絵の場合ですと、江戸後期に最も一般的な規格であった「大奉書(54×39 cm)」を元に、それを1/2にしたものが「大判(39×27 cm)」、1/4にしたものが「中判(27×19.5 cm)」、1/8にしたものが「小判(19.5×13.5 cm)」となります。その他、大奉書の縦1/3とした「大短冊判(39×18cm)」、縦1/4とした「短冊判(約39×13.5 cm)」という規格もあります。
ちなみに、意外と小さいことで有名な「モナ・リザ」のサイズは横 53×縦 77 cmであり、大奉書を縦に2枚並べた大きさです。浮世絵に比べると、意外と大きいですね。
さて、当院に展示している浮世絵は、中判です。大判の方が一般的ですが、制作工程は大判でも中判でも同様ですので、小さくなる分、中判の方が精緻な技巧が求められます。美術館など、鑑賞者との距離がある場合は大判の方がいいのですが、当院の規模ですと、むしろ中判の方が鑑賞しやすいかと思います。
美術館などで比較する場合は、絵画のサイズとともに、鑑賞時の絵画との距離も考慮してみると、電柱広告や看板などのデザインの際にも参考になるかもしれません。
それでは、また!