• 2024年5月20日
  • 2024年5月23日

依存症について②

 渋谷神泉こころのクリニックです。

 さまざまな物質の使い方や行動の傾向、対人関係のあり方などについて、依存症ではないかと御自身で悩まれたり、周囲から心配されたりする方は意外と多いと思います。しかし、その反面で、実際に医療機関に相談される方は少ないでしょう。

 何しろ、代表的なアルコール依存症でさえ、その患者数は100万人以上いるのではないかと推察されていながら、実際に受療されている方は5万人程度です。
 2013年の「アルコール依存症の実態に関する疫学調査」からも、わが国のアルコール依存症者の「治療ギャップ」は9割以上と大きいことが報告されています(治療ギャップ;治療の必要があるにもかかわらず、治療を受けていない人の数や割合のこと)。

 行動そのものや対人関係などへの依存に関する治療ギャップは、それ以上に大きいこと者と推察されます。

 さて、依存症については、さまざまなストレスや生きづらさを背景に、周囲からの支援が乏しい場合に、発症リスクが高まると考えられます。とはいえ、こうした背景のある方々にも、依存症といった「問題行動」ではなく、動悸、疼痛、下痢などの「身体症状」を生じる方や、慢性的な空虚感、不安発作、幻覚妄想などの「精神症状」を生じる方もおられます。

 当院では、症状そのものや問題行動そのものに対する特有の対応も行いますが、それ以上に、こうした症状や行動を生じる「構造」に注目した治療を重視しております。

 そのため、どのようなお悩みでも、お一人で抱え込むのではなく、お気軽に御相談いただければと思っております。

 それでは、また!

渋谷神泉こころのクリニック
精神科・心療内科
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