• 2024年5月16日
  • 2024年5月27日

精神科・心療内科の受診の流れ

 渋谷神泉こころのクリニックです。

 知人から、精神科、心療内科、メンタルクリニックの受診がどのようなものか訊かれました。

 たしかに、他の科よりも想像しにくい部分があるのかもしれません。

 そのため、今回は受診の流れを雑談を交えながら概説いたします。

①予約
 まず、Web や電話などで予約を取ります(もちろん、直接の御来院でも問題ありません。)。

 電話の場合ですと、医療機関によっては、その場で医療事務員や外来看護師が問診し、予約や受診の可否を担当医に相談の上、回答されることがあります。複数の医師が在籍する精神科病院に時折みられるパターンで、担当医に予約を断りたいという動機があることが多い気がします。この場合、問診自体が受診を断る理由探しになっていることもあります。
 断る理由としては、「総合病院などで身体的な精査を受けてからでないと診察できない」、「希死念慮や自殺企図のある方は大きな精神科病院でないと診察できない」、「身体的な合併症があるから診察できない」、「この曜日に通院できないようであれば診察できない」などでしょうか。
 予約枠に余裕がありそうなのに、「近日中の予約はできない」という回答も、暗に断られている可能性があります(向精神薬の処方日数は30日に制限されているものが多いため、3か月先まで予約がいっぱいというのも少し怪しいと思います。本当に予約がいっぱいなら凄いことですが……。)。
 以前に勤めていた県立の精神医療センターや市中の精神科病院で、こうしたことが常態化していました(念のため申し上げておきますが、私はすぐに診察していましたので、誤解なきようお願いいたします(;^_^A )。

 当院では、とりあえずお手軽に予約を取っていただけるようにしており、問診は別に Web でゆっくり入力できるシステムにしてあります。入力が御面倒な場合は、診察時に口頭でお伝えいただくだけでも結構です。そもそも、対応の可否や程度も診察してみないとわからないことがほとんどですので、まずは受診していただく方が早いと思います。

②受診
 次に、実際に受診していただきます。

 保険証の確認や ID の作成で数分程度お時間を頂戴する他、混雑状況によっては多少の待ち時間も生じることもあります。もちろん、こちらもなるべく待ち時間が生じないように心がけてはおりますが、ある程度、まとまったお時間を御用意いただく方が精神衛生の上でも良いかと思います。お待ちの間は、新聞(朝日新聞及び産経新聞、各々直近2日分)、参考図書、展示絵画(毎月交換、解説は院内掲示板に配置)などを眺めながら、ゆったりとお過ごしいただければと思います。

 診察自体は、主訴、既往歴、併存症、生活歴、現病歴などをうかがった上で、診断と治療方針を説明させていただく流れになります。こうした病歴のまとめ方や、診療所用のアレンジは、別の機会に説明したいと思います。

 なお、診察時にあまり詳述したくないことがありましたら、こちらも無理に聴取することはしませんので、適宜お伝えください。

③会計
 診察が終わりましたら、自動精算機でお会計を済ませて終了です(現金またはクレジットカード)。

 処方箋がある場合は、お会計後にお渡しいたします。処方箋の有効期限は4日間ですので、お早めにかかりつけの薬局様に行っていただきたいと思います。処方薬の在庫がない場合、薬局様によって、数日内にお取り寄せくださる場合と、他の薬局を御紹介される場合とに分かれるようです。

 処方に関しても、いろいろと御心配される方が多いですので、別の機会に説明したいと思います。

 診察時間については、予約システム上は30分で1枠という設定ですが、前後に余裕がある場合は60分程度かけています。こちらとしても、60分の方がしっかりと病歴をまとめて、診断や治療方針も丁寧に説明できますので助かります。ただし、会社の昼休憩中に初診で来院される方など、お急ぎの方もいないわけではありません。こうした場合には優先度をつけながら診療内容を小分けにして対応しています。

 少しでも皆様のお役に立てればと思っておりますので、何かお悩みの際には、是非お気軽に御相談くださいませ。

 それでは、また!

渋谷神泉こころのクリニック
精神科・心療内科
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