• 2024年8月19日

ニュージーランドのフィットネス・ダイエット事情

 渋谷神泉こころのクリニックです。

 先日、「世界で最もフィットネスが進んだ国・ニュージーランドでは、日本の常識は、もはや非常識。目指す体型もやり方も、十人十色。つまり、世界一自分に合ったダイエット法が存在するということ。そのダイエットプログラムの作り方と、簡単に継続させる方法を、予約半年待ちのニュージーランド公認の人気トレーナーが全て教えます。」という帯の宣伝文句につられて、「ニュージーランド式 24時間やせる身体をつくる ベストセルフダイエット 」( mikiko著、Gakken、2024年6月)を読んでみました。

 私はどちらかというと「フィットネス」の方に関心があったのですが、タイトルのとおり、これは「ダイエット」の方が主なテーマになっていました。従来のダイエット指南書と異なる点は、「そもそもなぜ痩せないといけないのか。」、「一般的に求められる体形を追及したところで、幸福になれるのか。」、「そのライフスタイルは継続可能なのか。」といった問いが要所要所で押し出されていることでしょうか。そのため、全体として幸福論的なトーンも強い印象を受けました。

 さて、ニュージーランドでは、たしかに帯の宣伝どおり、わが国よりもフィットネスが盛んです。
 IHRSA(International Health, Racquet & Sportsclub Association)という世界のフィットネス協会による2018年のグローバルレポートを基にした「人口に対するフィットネス会員数の割合」では、スウェーデン(1位)、ノルウェー(2位)、アメリカ(3位)……、ニュージーランド(10位)……、日本(30位)となるそうで、その差は圧倒的です。

 とはいえ、ニュージーランドでは肥満率も高く、2005年頃(下左図)や2012年頃(下右図)には以下のような状況でした。

 ここ数年も、ニュージーランドにおける子供の肥満率はOECD中2位、全年齢でもOECD中3位のようで、肥満率の高さはあまり改善されていない様子です。全体として、同国はわが国よりもフィットネスが盛んな一方で、肥満率も高いということなのでしょう。このあたりは、かなりアメリカに似た傾向ですね。

 なお、ニュージーランド公認パーソナルトレーナーとしても活躍されている同書の著者は、世界各国からレッスンの依頼が殺到、予約待ちは半年以上とのことです。

 もちろん、私もこのような国際的な活躍をしたいと思っており、来世の目標にしております。とりあえず、今世のうちは日本語で御相談いただけますと幸甚です。

 それでは、また!

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精神科・心療内科
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