• 2024年6月5日

睡眠の重要性

 渋谷神泉こころのクリニックです。

 今回は睡眠、特に睡眠時間の重要性について説明したいと思います。

 睡眠不足は、交感神経の緊張や抗ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を促進し、血圧、血糖値、悪玉コレステロール値などを上昇させ、最終的には脳出血や心筋梗塞などにつながります。とはいえ、渋谷近辺にお住まい、あるいは、お勤めの方は、仕事でのパフォーマンスを重視する方が多く、健康面から睡眠時間を増やすように言われても、なかなか受け入れられないのではないでしょうか。

 そのため、今回は睡眠時間とパフォーマンスとの関係から、睡眠を見直す機会を提供させていただければと思います。

 2003年のBelenkyらの報告によりますと、睡眠時間が8時間を下回ると、作業ミスの頻度が増えていきます。下図からは、7時間睡眠でもミスが少し増えていることがわかります。また、8時間睡眠に戻しても、すぐにミスの頻度が以前の水準まで戻らないこともみてとれます。

 また、睡眠時間が8時間を下回ると、作業処理速度も落ちていきます。下図からは、7時間睡眠でも処理速度が落ちており、8時間睡眠に戻しても、すぐに以前の水準まで戻っておらず、これらも作業ミスの頻度と同様の関係にあります。

 仕事のパフォーマンスからみても、やはり睡眠は8時間以上が理想のようです。毎日10時間の睡眠をとっている有名なプロ野球選手もいらっしゃいますし、やはり睡眠はまず量が大切だということです。

 ということで、生活設計の際には、まず睡眠時間を決めてから、その他の活動に時間を割り振ることをお勧めします。

 それでは、また!

渋谷神泉こころのクリニック
精神科・心療内科
03-6427-0555 ホームページ