性嗜好障害とは
盗撮や痴漢などの行為について、「やめたいと思っているのにやめられない」「衝動を抑えられない」と悩み、精神科に相談される方が増えてきています。こうした状態は、医学的には、性嗜好障害(パラフィリア障害)や衝動制御の問題として理解されることがあります。
もちろん、これらの行為は被害者を生む犯罪行為であり、決して許されるものではありません。しかし一方で、本人が問題意識を持ちながらも衝動をうまく制御できず、行為を繰り返してしまう場合には、心理的・精神医学的な支援が必要となることがあります。
近年では、再犯防止の観点から、こうした問題に対する医療的支援の重要性も指摘されています。
性嗜好障害を疑うきっかけ
次のような場合には、専門機関への相談が一つの選択肢となります。
- 行為を繰り返してしまい、自分でも止めたいと思っている
- 衝動が強く、このままでは問題を起こしてしまいそうだと感じている
- 事件発覚後に弁護士から受診を勧められた
- 再犯を防ぐために治療を受けたい
- 衝動のコントロール方法を身につけたい
- など
当院には、事件発覚後に弁護士から紹介されて受診される方のほか、問題が深刻化する前に自主的に相談に来られる方もいらっしゃいます。
治療について
当院では、主に外来診療の中で、以下のような支援を行っています。
- 衝動の背景にある心理的要因の整理
- 再発防止のための行動調整
- 衝動コントロールの方法の検討
- ストレスや孤立感などの心理的問題への対応
- 必要に応じた薬物療法の併用
- など
なお、当院での治療は原則として保険診療で行っており、院内での集団療法は実施しておりません。ただし、必要に応じて自助グループへの参加をお勧めすることがあります。
初診時の自己負担費用は、保険診療の場合、3,000円程度になることが多いと思われます。
保険診療外の費用について
事件に関係する書類作成や関係機関への対応については、保険診療外の業務となります。
保険診療外の費用(税込)は以下のとおりです。
- 治療受入手数料(2回目の受診時・捜査機関への対応が想定される場合):11,000円
- 捜査機関提出用診断書
盗撮:11,000円
痴漢・猥褻:44,000円 - 治療計画書
盗撮:55,000円
痴漢・猥褻:220,000円
なお、治療受入手数料は、捜査機関からの照会や関係機関との対応が想定される場合に、2回目の受診時に御負担いただきます。
具体的には、次のような対応が想定されます。
- 警察からの通院状況、治療内容、診断の有無などに関する照会
- 弁護士からの治療状況の確認
- 診断書や治療計画書の作成可否に関する相談
- 被害者側弁護士からの問い合わせ
これらはいずれも保険診療外の業務となりますので、あらかじめ御理解のほどよろしくお願いいたします。
受診をお考えの方に
問題を抱えながら一人で悩み続けるよりも、早い段階で相談することで、行動のコントロールや再発防止につながる場合があります。
まずは一度、お気軽に御相談ください。
