• 2024年9月10日

パリパラリンピックに関する雑感

 渋谷神泉こころのクリニックです。

 現地時間で8月28日から開催されていたパリパラリンピックが、同じく9月8日に閉会されました。

 パラリンピックのメダル数について、金メダルの獲得数で上位10チームをまとめると、結果は以下のとおりでした。

 オリンピックと異なり、中国がアメリカをほぼダブルスコアで圧倒しています。全体的にも上位国の顔ぶれはやや異なり、非常に興味深い結果です。

 ちなみに、東京パラリンピックの金メダル獲得数の上位10チーム(+11位の日本)は以下のとおりです。

 パラリンピックでは、オリンピックと異なり、わが国にとっての自国開催の優位性はそれほどなかったようです。反面、今回の開催国であるフランスは前回14位(金11個、銀15個、銅28個)から大きく伸ばしてきました。

 五輪における地上波での放送時間やメダル獲得数などと比較すると、わが国ではまだまだパラリンピックや障害者の競技スポーツへの関心は低いように思われます。競技の意義や見所などを普段から宣伝しておくと良いのかもしれませんね。

 個人的には視覚障害者柔道を観たかったのですが、あまり大々的に放送されておらず、少し残念に思っております。柔道は、オリンピックとパラリンピックとで、競技者の特性やルールなどの差異によって、同じ競技に見えながら、そこで体験されているものは全く異なっている可能性があり、非常に興味深かったのですが……。

 個人的な体験ですが、以前にブラジリアン柔術の道場で、視覚障害のある方と練習したことがあります。その方は、技術解説の際にはインストラクターの体を触れながら、身体操作の実際を認識されていました(見学というよりも触学といった印象です。)。視覚障害がある場合の空間認識については、「目の見えない人は世界をどう見ているのか」(伊藤亜紗著、光文社、2015年)も参考になりますね。

 4年後のロサンゼルス大会も楽しみです。

 それでは、また!

渋谷神泉こころのクリニック
精神科・心療内科
03-6427-0555 ホームページ