• 2024年6月13日
  • 2024年6月18日

愛着障害について③

 渋谷神泉こころのクリニックです。

 幼少期から、養育者をはじめとする他者や周囲の環境が不安定ですと、自尊心や周囲への信頼が適切に形成されない可能性があります。こうした傾向が強まると、極端な能力主義、完璧主義、人間不信などに陥ったり、慢性的な空虚感に悩まされたり、過度に周囲の動向を気にしたりするようになることもあります。

 パーソナリティ障害や依存症などと診断される方々の背景には、このような過酷な生育環境があることが多いように思います。かなり乱雑ですが、下図にまとめてみました。ちなみに、環境の連続変化とは、具体的には養育者が頻繁に交代したり、転園や転校などで交流対象が頻繁に変化したりといったものをイメージしています(過去に「卒業式まで死にません」という本が話題になりましたが、この作者も幼少期に養育者が頻繁に変わっています。養育者にもそれぞれの背景や事情があるため、決して責めることはできません。それだけに、より悲しくなる内容でした。)。

 もう少し詳しく知りたい方には、以下の書籍も参考になると思います。

パーソナリティ障害 いかに接し、どう克服するか (PHP新書) | 岡田 尊司 |本 | 通販 | Amazon

子ども虐待という第四の発達障害 (ヒューマンケアブックス) | 杉山 登志郎 |本 | 通販 | Amazon

 それでは、また!

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